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食道腫瘍(がん、粘膜下腫瘍)

食道腫瘍とは

食道がん食道腫瘍もいくつかの種類があります。一番問題となるのは食道がんですが、その他にも乳頭種や食道炎に伴う炎症性ポリープ、粘膜下腫瘍などがよく遭遇します。
乳頭種や炎症性ポリープなどの良性腫瘍は治療が不要ですが、食道がんや嚥下障害など症状を伴う腫瘍は治療適応になりえます。

食道がん

食道がんは様々なタイプに分類されますが、多くは扁平上皮癌か腺癌です。日本ではほとんどが扁平上皮癌であり、喫煙や過度の飲酒歴がリスクとなります。一方、腺癌は食道と胃の境目の食道胃接合部に逆流性食道炎や炎症の影響で食道粘膜が胃の粘膜に置き換わるバレット食道を背景として起こることがあります。
早期がんの段階では基本的に無症状で症状が出たときは進行しているケースがほとんどですので、症状がなくとも定期的な検査が重要です。

食道粘膜下腫瘍

粘膜下腫瘍とは粘膜の表面から発生した腫瘍ではなく、粘膜より深い層に腫瘍の主体がある腫瘍のことです。内視鏡で見ると通常の粘膜に覆われた状態で塊のようなものが見て取れます。食道の場合はほとんどが平滑筋腫という良性腫瘍で治療が不要なことが多いですが、大きさが大きく嚥下障害を来す場合は治療適応になることがあります、専門的な治療が必要となりますため適切な施設にご紹介させていただきます。

食道腫瘍の症状

がんであっても早期の段階であれば無症状であり、同様に良性の食道腫瘍もほとんどは無症状です。
がんの場合は進行すると食道がふさがり嚥下困難や場合によっては食事が全く通らなくなることもあります。食道の良性腫瘍でも特に粘膜下腫瘍では食道の通過障害を来すくらい大きくなることもあります。

食道腫瘍の検査

食道腫瘍を診断するには胃カメラの検査が重要になります。特に早期がんは無症状であるため、特にハイリスクの方(喫煙や多量の飲酒歴)は定期的な胃カメラの検査が重要になります。

胃カメラに関しまして事前診察なしで当日WEB予約も可能で検査しやすい状況を整えています。
当院の胃カメラ検査の特徴は、①スムーズな予約から検査の体制、②徹底した鎮静剤の調節による苦痛の除去、③AI技術による最新の検査設備の3点を考えています。

食道腫瘍の治療

がんであれば早期のものであれば内視鏡で治療することができる可能性があります。実際に内視鏡で治せるかどうかはがんの深さ次第なので切除して深さを見なければわかりません。進行がんや早期がんあっても深さが深いものは外科手術や放射線化学療法の適応となります。

明らかな進行がんであれば治療の判断はしやすいですが、早期がんであると深さの予測は内視鏡の見た目で推定することになりますので、内視鏡治療の適応かどうか判断が難しいケースもあります。しかし外科手術の負担が大きいことからなるべく内視鏡での治療を考えたいところです。治療適応の相談に乗ることも可能ですので不明点などがありましたらお気軽にお尋ねください。