このような症状でお悩みはございませんか?
- みぞおち周辺に不快感や鈍痛がある
- お腹を押すと痛みが増す
- 食後2~3時間経過するとチクチクした痛みが起こる
- お腹の膨満感がある
- 便秘や下痢の症状を伴う腹痛が起こる
- お腹がグルグルと鳴り、腹部全体が痛む
緊急性の高い胃痛・腹痛の症状
次のような症状があれば速やかに当院までご相談ください。
- 急激な胃痛・腹痛
- 徐々に痛みが増す胃痛・腹痛
- 発症から時間が経った胃痛・腹痛(安静状態で6時間以上)
- 我慢できないくらい激しい胃痛・腹痛
- 胃痛・腹痛以外の症状も起こっている(吐き気・嘔吐、胸痛、下痢、発熱、吐血・下血、冷や汗、意識低下など)
胃痛・腹痛の原因
胃痛・腹痛の原因はさまざまであり、消化器系の問題(胃潰瘍、胆石、アニサキス、膵炎など)、腸の疾患(炎症性腸疾患、腸閉塞など)、器官の炎症や感染(虫垂炎、膀胱炎など)、神経因性疼痛などが考えられます。ストレスや自律神経の乱れが原因の場合もあります。
特に、胃・十二指腸、大腸といった消化器系の病気は、腹痛の一般的な原因の一つです。胃潰瘍、十二指腸潰瘍、炎症性腸疾患、腸閉塞、大腸がんなどが腹痛を引き起こす可能性があります。これらの疾患による腹痛は、持続的な痛みや不快感、痛みの場所に特徴があります。症状が続く場合や悪化する場合は、早めに医師の診察を受けることが重要です。
当院は即日の内視鏡検査、連携施設での緊急CTが可能な体制を整えていますためお気軽にご相談ください。
①苦痛のない完全に眠れる内視鏡検査、即日検査可能な胃・大腸内視鏡検査体制
②徒歩5分でCT撮影可能な画像センターとの連携
胃痛・腹痛が続くときに必要な検査
腹痛が起きたら以下の点をチェックしましょう
まずは症状の特徴を確認
- 痛み出した時期
- 痛みの種類(刺すような痛み、鈍痛など)
- 痛む場所
- 痛みの場所は同じか、変わったか
- 身体の向きを変えると痛みも変わるか
- 痛みに強弱はあるか
- 腹痛以外の症状の有無(胃痛・胸痛、発熱、便秘・下痢、吐き気・嘔吐)
発症した環境の整理
- 痛みの原因に思い当たる節はあるか(冷え、食べ物、感染症など)
- 普段飲んでいるお薬の有無(サプリメント、鎮痛剤など)
- 生活習慣病など、患っている病気の有無
- 精神的ストレスの有無
- 妊娠中もしくは妊娠の可能性の有無
- ピロリ菌感染の可能性の有無
胃痛・腹痛を引き起こす病気
上腹部
逆流性食道炎
逆流性食道炎は、胃酸や胃内容物が食道に逆流し、食道の粘膜に炎症を引き起こす病態です。その結果、腹痛や胸骨付近の不快感が生じることがあります。腹痛は通常、上腹部に局在し、食後や寝る直前に悪化する傾向があります。また、逆流性食道炎に伴う胸焼けや喉のつかえ感も一緒に現れることがあります。
逆流性食道炎の腹痛の改善には、胃酸分泌抑制剤の使用や食事・生活の改善が一般的な治療となります。胃酸の過剰分泌を抑えることで炎症が軽減され、腹痛の症状も緩和されるでしょう。食事では、胃への負荷を減らすために適度な量を摂取し、消化しやすい食材を選ぶことが大切です。さらに、食事後は寝る前に数時間の時間を空けるようにし、上半身をやや高い位置にして就寝すると逆流のリスクが減ります。
急性胃炎
急性胃炎は急激な経過で起きる胃炎ですので、慢性胃炎とは異なり症状を呈することが多いです。具体的には突然の胃のあたりの上腹部痛や嘔気・嘔吐、程度がひどければ黒色便や吐血を生じることもあります。
胃カメラで確認すると、典型的には前庭部という胃の奥の部分に、縦走するびらん(浅い傷がついている状態)を起こしていることが多いです。
原因としては、薬剤性(ロキソニンなど)、ストレス、ピロリ菌、ウイルス性のいわゆる胃腸炎などが考えられます。状況に応じて原因の対策、びらんに対する投薬の治療が必要となります。
胃・十二指腸潰瘍
胃・十二指腸潰瘍は、消化器系の疾患であり、腹痛の主要な原因の一つです。潰瘍は胃や十二指腸の内壁にできる傷や潰れた部分を指し、胃酸や消化液の影響で起こります。
原因はピロリ菌とNSAIDs(ロキソニンなど)やストレスが多く、適切な原因検索と対応が必要です。
胃・十二指腸潰瘍による腹痛は通常、上腹部や中腹部に発生し、痛みの強さや頻度は個人によって異なります。食事後や夜間に痛みが増すことがあります。また、潰瘍が出血している場合は、便が黒っぽくなるタール便や吐血が見られることもあります。
胃アニサキス症
アニサキスとは寄生虫の一種であり、サバ、アジ、サンマ、カツオ、イワシ、サケ、イカなどの魚介類に寄生しており、これらを生で摂取した場合に急激な症状が生じることをアニサキス症といいます。
胃アニサキス症の際は緊急で胃カメラによる摘出が推奨されますため、上記の魚介類を摂取した後の急激な胃痛の際は緊急で胃カメラを当日中に行いますため、ご連絡ください。
胆石、急性胆のう炎
胆石による胆石発作や、急性胆のう炎も上腹部痛の原因としてよく起こりえます。典型的には脂っぽい食事を食べた後に起こる上腹部から右上腹部にかけての鈍痛です。
診断に最も有用なのは腹部超音波・エコーの検査で当院でも施行可能です。胆石発作は痛み止めで通常様子を見ますが、あまりに頻繁な場合は手術適応になることもあり、胆石もものによっては将来的に胆のう炎や胆管結石・胆管炎など胆道系のトラブルのリスクになりえることがあります。
急性膵炎
急性膵炎は、膵臓の急性的な炎症です。膵臓は消化酵素やホルモンを分泌する重要な臓器であり、炎症が起こると腹痛や消化器系の症状が現れます。
急性膵炎の腹痛は通常、上腹部に強い痛みとして現れます。痛みは突然始まり、激しさを増すことがあります。膵炎の痛みは背中にも広がることがあり、腹部の触診や圧迫によって悪化することが特徴です。他の症状としては吐気、嘔吐、発熱、食欲不振などが見られることもあります。
膵炎は重篤な疾患であり、早期の診断と適切な治療が必要です。腹痛が急激に悪化し、他の症状も現れる場合は、速やかに医療機関を受診することをお勧めいたします。
下腹部
尿路結石
尿路結石は、尿路(腎臓、尿管、膀胱)に結晶が形成され、固まってできる結石のことを指します。腹痛は尿路結石の主要な症状の一つであり、特に結石が尿管を通過する際に強い痛みを引き起こすことがあります。
尿路結石による腹痛は、通常、腰部や腹部下部に局所化し、一過性の激しい痛みを伴います。痛みは突然発生し、しばしば波のように起こったり、腹痛とともに腰痛や腹部膨満感、頻尿、血尿などの症状も現れることがあります。
治療方法は結石の大きさや位置、症状の程度によって異なりますが、結石排出を促進する薬物療法、尿路拡張、結石破砕術、手術などが選択される場合があります。
感染性胃腸炎(ノロウイルス/カンピロバクター等)
感染性胃腸炎は、ウイルス、細菌、寄生虫などの病原体によって引き起こされる胃腸の炎症です。腹痛は感染性胃腸炎の一般的な症状の一つであり、他の症状と合わせて診断されます。
感染性胃腸炎による腹痛は、通常、腹部全体に広がる鈍痛や痙攣(けいれん)様の痛みを伴います。痛みの程度や症状の持続時間は個人によって異なりますが、一般的には軽度から中等度の痛みであり、吐き気、嘔吐、下痢、発熱などの消化器症状も現れることがあります。
感染性胃腸炎の診断には、病歴や症状の詳細な問診が行われ、便検査や血液検査などの検査も行われることがあります。治療は病原体に応じて異なりますが、一般的な対処法には安静、水分補給、症状の緩和薬の使用、適切な食事制限などが含まれます。
過敏性腸症候群
過敏性腸症候群(IBS)は、腸の運動や感覚の異常によって引き起こされる腹痛の状態です。ストレスや食事、腸の調節機能の問題が関与しています。腹部全体に不快感や痛みが広がり、便秘や下痢、膨満感などの症状も伴います。診断は症状と病歴に基づきます。治療ではストレス管理や食事の見直し、適切な運動、薬物療法が行われます。
膀胱炎
膀胱炎は、膀胱の炎症によって引き起こされる腹痛の原因の一つです。主な症状は下腹部の痛みや不快感、頻尿や尿の切迫感、排尿時の痛みなどです。膀胱炎は通常、細菌感染によって起こります。診断は症状や尿検査によって行われ、治療には抗生物質の使用が一般的であり、炎症の緩和や細菌の除去を目指します。十分な水分摂取や適切な排尿の習慣も重要です。
当院で行う胃痛・腹痛の検査方法
胃カメラ検査
上部消化管の粘膜で、炎症、潰瘍、がんなどが起こっていないかを確認します。
腹痛の原因となる疑わしい病変を発見した場合は、組織採取(生検)を行い、病理検査に送ります。これにより、具体的な病変の診断が可能となります。胃カメラ検査は一般的に安全で有効な検査方法であり、疾患の早期発見や治療に役立ちます。
胃カメラに関しまして事前診察なしで当日WEB予約も可能で検査しやすい状況を整えています。
当院の胃カメラ検査の特徴は、①スムーズな予約から検査の体制、②徹底した鎮静剤の調節による苦痛の除去、③AI技術による最新の検査設備の3点を考えています。
大腸カメラ検査
大腸カメラ検査(結腸内視鏡検査)は、感染性腸炎、虚血性腸炎、炎症性腸疾患(クローン病、潰瘍性大腸炎)などの腹痛の原因となる疾患の有無を確認するために行われます。
当院の大腸カメラ検査の特徴は、①徹底した鎮静剤の調節による苦痛の除去、②日帰りのポリープ切除術(大きいものも対応可)、③オンライン診療を用いた来院不要の下剤郵送体制・病理結果説明の3点を考えています。患者様が受診しやすく、使いやすい環境を整えていますためご活用いただけたらと思います。
腹部超音波検査(腹部エコー)
腹部超音波検査は、腹部に超音波を照射して内部の組織や臓器の状態を観察する検査です。この検査では、主に膵臓、肝臓、胆のうなどの臓器の状態を確認することが目的とされます。腹痛の原因となる疾患、例えば膵炎や肝炎、胆石症などがあるかを確認するために行われます。腹部超音波検査は非侵襲的であり、痛みや被ばくのリスクが少ないため、安全で有用な検査法の一つです。
血液検査
血液検査は、腹痛の原因となる病変の有無やその程度を評価するために行われます。この検査では、血液中のさまざまな指標を測定し、貧血や炎症の有無を確認します。
貧血は、赤血球やヘモグロビンの数や機能が低下する状態であり、腹痛の原因となる潰瘍出血や消化管出血などによって起こることがあります。血液検査では赤血球やヘモグロビンの数値を測定し、貧血の程度を把握します。
炎症性疾患や感染症による腹痛では、血液中の白血球数や炎症マーカーの値が上昇することがあります。血液検査ではこれらの値を確認し、炎症の有無や程度を評価します。
血液検査は、非侵襲的で比較的簡易な検査法ですが、腹痛の原因を特定するための一つの手がかりとなります。ただし、血液検査の結果だけで完全な診断ができるわけではなく、他の検査や評価との組み合わせが必要です。